自己評価と他者評価は違う? 自己効力感との関係とは?
周りの人から評価されているのに、自分で自分に下す評価が低い人がいます。
一方で、「もっと評価されたい」と周囲に不満を持っている自信家もいますよね。
なぜ、このような違いがあるのでしょうか?
今回は、「自己評価」とは何かと自己評価の上げ方についてお伝えします。
・「自己評価」を測ってみよう!
自己評価とは、「自分は有能である」という自信の程度と、「自分は価値がある」という自尊心の程度から成り立つものです。
自己評価の高さを測る質問があるので、YESかNOで答えてみてください。
1.自分はいろいろな良い資質を持っている
2.自分に自信がある
3.自分はダメな人間だと思う
4.自分は敗北者だと思う
1と2にYESと答えた人は自己評価が高く、3と4にYESと答えた人は自己評価が低いといえます。
・自己評価が独りよがりではない理由
自己評価は、自分が自身につける評価だけで決まるわけではありません。
周りの人からどのように受け入れられているかも大きな要素となります。
周囲の人からの評価がその人の自尊心を決めることを、「自尊心のソシオメーター理論」といいます。
発達の過程で周囲の人から、成績が良い、かわいい、走るのが速いというように褒められると自尊心が満たされます。
それとは反対に、けなされたり、いじめられたりした人は自尊心が満たされません。
また、周囲の人からの行動やかけられた言葉が、「自分とはこういう人である」という性格の特性になります。
成績が優秀だと褒められた人は、自分のことを「頭がいい人」だと認識するでしょう。
これを「特性自己評価」といい、自己効力感にもつながります。
・評価は変わる! 自己評価を上げる方法とは?
では、幼少期からの周りの人の評価や自己評価、特性自己評価が低かった場合、大人になっても自己評価が上がらないのでしょうか?
そうではありません。自己評価は変わるからです。
そのときどきの状態(状況)によって変わる自己評価を「状態自己評価」と呼びます。
仕事の成績を称賛されるとか、スポーツで優勝する、何かの賞を獲るといったこと(=状態)があれば、自己評価も上がります。
一方、上司に叱られたり、仕事で失敗したりすると自己評価が下がります。
状態は一時的なものですが、自信がついて自己効力感が上がることもあれば、自己評価が高かった人の自己効力感が下がる場合もあります。
同じ状態が長く続けば、特性自己評価も変化します。
いかがでしたか?
自己評価について知ることで、現在の自分への評価や自己効力感の状態も分かるはずです。
どうしても自己効力感も自己評価も上がらないときは、周りの人に自分の長所を教えてもらうとか、状態自己評価が上がるような挑戦をするのもいいですね!