社会的自己効力感を上げる「返報性」の法則とは?
仕事関係の人ともっと良い関係を築きたい。
そんなときに発揮するのが、社会的自己効力感です。
良い仕事ができる自信があっても、相手との関係が悪かったり、信用されていなかったりしたら、ひとりよがりになってしまいます。
今回は、4つの「返報性の法則」についてお伝えします。
・返報性には4つの種類がある
社会的自己効力感とは、他者の気持ちに寄り添い、共感できる感覚をいいます。この能力が高まると、良い人間関係を築けます。
社会的自己効力感を高めるために知っておきたいのが、返報性の法則です。
返報性とは、相手から与えられたら自分も同じように与え返したくなる気持ちを指します。
返報性には、好意、敵意、譲歩、自己開示の4つの種類があります。
・仕事相手に使えるのは好意と譲歩の返報性
あなたが相手に何か良いことをしたら、相手もあなたに何かを返したいと思います。これが、1つ目の「好意の返報性」です。
業界の最新情報や知識をクライアントに提供すれば、相手もあなたに何かを返したいと思います。
競合他社がいる場合でも、「こんなに有益な情報を教えてくれたのだから」と、あなたとの契約を前向きに考えるでしょう。
2つ目の「譲歩の返報性」は、こちらが譲ることで相手も何か譲ろうと考える心理です。
クライアントに見積り額が高いと言われたら、その場で粘るのではなく持ち帰ります。
そして、コストを抑えられる部分を見直し、値下げをして再提出します。
すると相手は、「ここまでやってくれたのだから……」と考えるでしょう。
また、クライアントの言うことを何でも聞くのではなく、「ここは譲れないけれど、この部分は譲る」というように交渉するのも譲歩の返報性の上手な使い方です。
・信頼関係が台無しに! 「敵意の返報性」とは?
3つ目の「敵意の返報性」は、相手に嫌なことをされたら嫌がらせをしたくなる心理です。
クライアントを相手に敵意を向けることはあまりないとは思いますが、気をつけたいのはレビューやSNSの投稿です。
飲食店や宿泊施設の低評価レビューに対して、店主が辛辣なコメントを返して炎上するといったことがありますよね?
これこそが敵意の返報性です。
クライアントからクレームやお叱りを受けたら真摯に受け止め、すぐに言い返さないようにしましょう。
敵意を返さず、落ち着いて対策を考えるといいですね。
・会話が増えるほど信頼関係を築ける
4つ目の「自己開示の返報性」とは、自分について話すことをいいます。
親しくなりたい相手には、まずは自分の話をします。
すると、相手も自分の考えやプライベートな趣味などについて話してくれて、打ち解けられますよ。
クライアントや職場の人との関係づくりに、ぜひ4つの返報性の法則を活用してくださいね!