「後悔回避」を回避せよ! 自己効力感が上がる選択とは?
新しいことに挑戦したいけれど、勇気が出なくて後回しにしてしまう。
それはあなたにやる気がないから、ではありません。
むしろ、後回しにしてしまうのは人間の自然な心理なのです。
でも、それでは新たな挑戦ができず、自己効力感が下がってしまうことも……。
今回は、その理由と自己効力感を上げる行動についてお伝えします。
・「後悔したくない!」という強い気持ち
人は行動を起こすときや決断を下すときに、「失敗したくない」と思ってしまうものです。
その気持ちが強くなると、心を守ろうとする防衛本能が働きます。
自分で考えて決めたことが間違っていたら精神的な苦痛を味わうため、周りの人に決めてもらおうとします。これは、まさに防衛本能が働いている状態です。
または、何もしない道を選ぶこともあります。
なぜ、このような行動をとるのかというと、後悔したくないからです。
このように、後悔する機会をできるだけ避けようとする心理を、「後悔回避」といいます。
・後悔しないのは、どんなとき?
人は、どのようなときに大きな後悔をするのでしょうか?
たとえば、新規の顧客に向けてプレゼンをする機会があったとします。
成功すれば周囲からの評価が上がり、昇進やボーナスをもらえる可能性があります。
そこであなたはプレゼンをしたいと立候補します。
ところが、ベストを尽くしたものの、失敗してしまいました。
自分自身の判断で立候補して失敗した場合、後悔(=心理的なダメージ)は大きくなります。
自分の判断が間違っていたことを認めなければならないからです。
行動を起こしたことを後悔し、挫折を味わう場合もあるでしょう。
それに比べると、上司から命じられて指示通りにプレゼンをした場合は、心理的ダメージは小さくなります。
判断したのは自分ではなく他者なので、その人の責任だと思えるからです。
そもそもプレゼンをしなかった場合は、後悔しないために心理的なダメージを負うことはほとんどありません。
周囲の人からの評価が下がることもなく、自信を失うこともありません。
・自己効力感を上げる行動とは?
では、後悔を回避する行動をとればいいのかというと、そうではありません。
新たな挑戦をしないので評価が上がらず、自己効力感も上がりません。
また、判断する機会を回避しようとするので、何でも人任せにしてしまいます。
自信が持てないときは、「これなら失敗しても心理的ダメージが小さそう」と思えるような行動をとるといいでしょう。
そうやって小さな挑戦を繰り返して成功体験をすることで、自己効力感が上がります。
自己効力感がアップすれば、失敗も後悔も恐れなくなりますよ。