自己チューに注意! 認知バイアスと自己効力感の関係とは?

自己効力感がアップすると、自分に自信が持てるようになります。

でも実は、自己効力感も自信も、根拠がなくても持てるもの。

ということは、思い込むだけでいいのでしょうか!?

今回は、思い込み(バイアス)の特徴と自己効力感の上げ方についてお伝えします。

・自己中心的な人は自信を持ちやすい?

「認知バイアス」とは、人が陥りやすい思考のエラーをいいます。論理的ではない推論や思い込みによって、バイアス(偏り)がかかってしまいます。

社会心理学者のロスは、「自己中心性バイアス」を発表した人物です。

自己中心性バイアスとは、他者の行動よりも自分の行動をよく覚えていたり、他者よりも自分のほうが物事に対する貢献度が高いと考えたりすることです。

たとえば、チームで取り組んだ仕事が成功したときに、「ほかの人よりも自分が頑張ったからうまくいった」と考えるというように。

・自信がないのも自己中心的だから!?

その一方で、自己中心的な人は自信を失いやすい面も持っています。

心理学者のフェニングスタインは、自意識に関するこんな実験を行いました。

50人の生徒にテストを受けさせ、担任教師が答案用紙を返します。そのときに、「この中でひとりだけ成績がよくない生徒がいた」と言います。

それを聞いてどう思ったか生徒に尋ねたところ、「自分のことだ」と感じた人は10人以上いました。


このような結果になったのは、「自己標的バイアス」が働いたためです。

自己標的バイアスとは、自分が他者よりも批判や注目を集めていると感じる心理をいいます。

「ほかの人より自分のほうが劣っている」と感じる機会が多いと自信が持てなくなり、自己効力感も下がってしまいます。

・自己効力感を上げるバイアスの外し方

自己中心性バイアスのおかげで自己効力感が上がるのであれば、バイアスがかかるのも悪くないですよね?

ですが、周りの人のサポートに気付かなかったり、自分の能力を過信してしまったりする恐れがあります。

自己標的バイアスがかかると自意識過剰になり、周りの目が気になったり、ミスを隠そうとしたりする可能性も。


自分にバイアスをかけないためには、物事を客観的にとらえるように心がけるといいでしょう。

ひとつの仕事が終わったら、自分にできたこと、できなかったことを具体的に書き出すのがおすすめです。

できないことを克服するための努力をすると自己効力感がアップしますよ。


周囲の人の活躍を素直に認めながらも自分を卑下せず、足りない部分を補い合うことが肝心です。

それに、自己効力感は個人での頑張りだけでなく、周囲と連携をとることでも上がりますよ!

認知バイアス

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