「代理体験」で自己効力感を上げるためのポイントとは?
部下や後輩、自分自身の自己効力感を高めたい。
そんなときは、代理体験をするのがおすすめです。
代理体験とは、自己効力感を生み出す基礎となる先行要因のひとつです。
自分以外の人が達成や成功している姿をそばで観察することで、自己効力感が上がります。
それでは、代理体験をするためにはどうすればいいのでしょうか?
今回は、代理体験で自己効力感を上げるポイントを解説します。
・身近な先輩や上司に同行する
代理体験は誰の体験でも良いわけではありません。
境遇や能力、取り組んでいる事が自分と似ている人の行動を観察することで、自己効力感が上がります。
同じような問題や悩みを抱えている人が成功する姿を見ることで、「自分にもできる」と思えるからです。
ですから、身近な先輩や同じ部署の上司の営業やプレゼンなどに同行するのがおすすめです。
・悩みや問題を自己開示する
ただし、行動を見ているだけでは深い代理体験はできません。
「この人だからうまくいったんだ」と思ってしまい、劣等感を持つ場合もあります。
代理体験を自己効力感につなげるためには、相互的な自己開示が必要です。
自分の自己効力感を上げたいときは、抱えている問題や悩みを先輩や上司に打ち明けます。
すると、相手も過去に同じ悩みを抱えていて、そのときにとった行動や乗り越え方を教えてくれるかもしれません。
また、今まさに先輩や上司が同じ問題に直面していれば、問題を解決するための行動や考え方を間近で観察することができます。これが、まさしく代理体験になります。
・部下や後輩の自己効力感を上げる方法
部下や後輩の自己効力感を上げたい場合は、自分が抱えている課題や悩みを先に話します。
たとえば、プレゼン資料を作るのが苦手だとか、顧客に質問されると緊張してうまく答えられないというように。
そうした悩みを開示することで、相手はあなたに親近感を持ちます。すると、「この人だからできただけで、自分とは違う」という劣等感を持ちにくくなります。
そのうえで、あなたが悩みを解消するための方法を模索し、行動を起こし、克服する姿を見せます。それが、その人の代理体験になります。
結果だけでなくプロセスを見せるのが、自己効力感を上げるポイントです。
それから、部下や後輩に自己開示をするのは、ほかにも良い点があります。
あなたが先に開示することで、相手も自分のことを話したくなります。これを、「自己開示の互恵性」といいます。
自己開示をすることでお互いに対する理解が深まり、自己効力感だけでなく信頼関係も生まれますよ。