新生活で自己効力感が低下する理由と対策
異動や転勤、就職などで新しい生活が始まる春。
すでに内示が出ていたり、チームメンバーが入れ替わったりしている人も多いのではないでしょうか?
「新生活」というと明るくポジティブな印象があります。ところが、実は自己効力感が下がりやすい時期でもあるのです!
今回は、新生活で自己効力感が下がる理由と対策についてお伝えします。
・新生活で自己効力感が上がる人と下がる人の違いは?
異動や転勤、就職や転職などで新たな生活が始まる場合、環境に馴染むまでに時間がかかります。人の名前や仕事の手順を覚えたり、周囲の人と関係を築いたりと、やることがたくさんあるからです。
これまでに解説した自己効力感の3つのタイプのうち、社会的自己効力感が高い人は新しい環境でも良い人間関係を築くことができます。
また、学業的自己効力感が高い人は、新しい仕事を覚えることに意欲的で、スキルアップできると自己効力感がさらにアップします。
一方、自己効力感が低い人は、新しい環境で消極的になってしまいます。
たとえ、これまで自己効力感が高かった人や昇進した場合でも、自己効力感が下がってしまうことがあります。「仕事ができないと思われたくない」という不安やプレッシャーから行動するのが怖くなってしまうのです。
これが、新生活で自己効力感が下がる理由です。
・異動がない人も要注意! 〇〇がないと自己効力感が下がる
自分自身は異動や転勤をしなくても、部署のメンバーが入れ替わることがあります。その場合も、自己効力感が低下しやすいので注意が必要です。
というのも、新たに入ってきた人のスキルや知識、役割に合わせて仕事を振る、教えるという業務が増えるからです。
すると自分の仕事に十分な時間がとれず、やるべきことが山積みになってしまいます。頑張っているのに上司から叱られたり、予定通りに業務が進まなかったりすることで自己効力感が下がってしまいます。
・新しい環境でも自己効力感を下げない対策とは?
新生活が始まる人も、新メンバーを迎える人も、自己効力感を下げないために必要なのは「共有」と「協力」です。
自分にできることとできないことを話し、困っていることを共有して協力をあおぐことが大事です。
忙しいとコミュニケーション不足になったり、テレワークで相手の状況が見えなかったりすることもあるでしょう。そんなときは自分から話して、周りの人に知ってもらうことが肝心です。
そうして協力することで、「このチームならやっていける」とそれぞれが思えれば、チーム全体の自己効力感が上がります。時間がないときほど、コミュニケーションをとるように工夫するといいですね!