「否定」を自信に変える! 叱られたときに自己肯定感を上げる方法
人は自分の考えを肯定されたときに、自信を持つことができます。
それに対して、考えを否定されたときや叱られたときは、自信を失ってしまいます。
ですが、否定されたことをきっかけに考え方を変えたり、失敗しないように工夫したりして、仕事へのモチベーションが上がる場合もありますよね。
なぜ、このような違いが生まれるのでしょうか?
今回は、叱られたときに自己肯定感を上げる方法についてお伝えします。
・肯定も否定も心の働きは同じ! 「オペラント条件付け」とは?
上司から褒められたり、意見を肯定されたりすると、評価された部分を強化しようとします。強化とは、褒められた部分を伸ばそうと努力する、自信を持って意見を言えるようになるといった行動をいいます。
一方、上司から叱られたり、意見を否定されたりすると、考え方や行動を変えようとします。たとえば、同じ失敗を繰り返さない方法を考える、否定された部分を修正するというように。
このように人からの評価によって行動が変わることを、「オペラント条件付け」といいます。
・部下の自己肯定感を上げる、「ムチ」の使い方
上司から意見を否定されたり、叱られたりしたことで、萎縮してしまう場合とモチベーションが上がる場合があります。
その違いは、上司の叱り方やその後の対応にあります。
部下となる人が、「いい仕事」をするために叱られたり、否定されたりしていることがわかれば、それは上司からの「ムチ」になります。
失敗しない方法や否定された意見の修正を自主的に考え、上司に意見を述べます。このとき、部下の意見に対して上司も自分の意見を伝え、良いと思ったところを褒めます。これが、「アメ」です。
肯定された部分はオペラント条件付けによって強化され、自分で軌道修正ができたことも大きな自信になります。否定されて一度は自信を失ったとしても、部下の自己肯定感は上がっていくでしょう。
・パワハラ上司に自己肯定感を下げられない方法
一方、否定ばかりする上司は部下のやる気を奪い、自己肯定感を下げてしまいます。
「どうせ意見を言っても否定される」と思うと自信が持てなくなり、ほかの人の意見に合わせるようになります。
そんな上司に自己肯定感を下げられないようにするには、意見をたくさん出すことが大切です。そのなかに、上司が肯定するアイデアがあるかもしれないからです。
さらに、上司から気に入られている人に注目します。その人が考えを伝える方法やタイミング、内容などを参考にしましょう。
そういった工夫をしても考えをすべて否定されるようなら、先輩や周囲の人に相談しましょう。
否定され続けることで自己肯定感が低下するだけでなく、抑うつ状態になる恐れがあるからです。
肯定または否定といった評価そのものは、オペラント条件付けのきっかけに過ぎません。その後にとったあなた自身の行動が、自己肯定感を上げてくれますよ。