自己肯定感を高める「メタ認知能力」とは?
仕事で失敗をしたときに、「よく頑張っているから気にしなくていい」と先輩や上司から慰められました。
そのときあなたは、どう感じますか?
「上司や先輩がそう言うのだから、きっとそうなのだろう」とホッとするでしょうか?
それとも、「頑張りが足りなかった」と自分を責めますか?
前者は第三者の意見を受け入れているのに対して、後者は主観的に物事をとらえています。
自分を責めてばかりいると、自己肯定感は下がる一方です。
今回は、「メタ認知能力」を向上させて自己肯定感を高める方法をお伝えします。
・「メタ認知能力」ってなに?
メタ認知とは、自分自身を客観視、俯瞰視した状態をいいます。
自分自身を主観的にとらえるだけでなく、客観的にとらえるように意識します。
また、一面的にとらえるのではなく、俯瞰的にいろんな面を見てみます。
少し離れたところから自分自身を見下ろしているようなイメージで、自分が置かれている状況を見てみましょう。
すると、思い込み(主観)と事実(起こっている出来事)を切り離すことができます。
・メタ認知能力を上げたら、どんな変化がある?
たとえば、「仕事で失敗したのは自分が100%悪い」と思っていたとします。
ところが客観的に見ると、相手が勘違いしていたり、伝達ミスがあったりと、あなただけのミスではなかったとわかることもあります。
メタ認知をすることで、状況が正確にわかります。すると的確な指示が出せるので、失敗をカバーできます。
その結果、自分を必要以上に責めなくなり、自己肯定感も下がらなくなります。
・メタ認知能力を高めるレッスンとは?
家から駅までの道など、よく通る場所を思い浮かべてみてください。
駅に到着するまでに、信号機はいくつあるでしょうか?
曲がり角は? 電信柱は?
即答できる人は少ないと思います。
メタ認知能力を高めるためには、「意識的に注意を向ける」ことが大事です。
なにげなく通っている道をよく観察して、客観的に全体をとらえるように意識します。
そうしているうちにメタ認知能力が身につき、今まで見えていなかった人の行動や発言に気づけるようになります。
また、自分自身の感情を観察することが、ストレスの軽減につながります。
「今、ストレスを感じているな」とか、「弱音を吐いたらダメだけど、本当はつらい!」と感情を自覚できるようになるのです。
それがわかれば、人に相談するとか、体を休めるというように対策がとれますよね。
また、常に心配なことが頭から離れないという人は、何かに注意を向けることが気分転換になります。
まずは、なにげなく通っている道にあるものを注意して見ることから始めましょう。