今年は特に気をつけたい「冬季うつ」とは?
秋になるとセンチメンタルになり、冬が来るとさらに気持ちが重くなる・・・・・・。
冬になると気持ちが落ち込んだり、やる気がなくなったりする人は、「冬季うつ」の可能性があります。
今年の冬は特に気をつけたい「冬季うつ」について解説します。
・春になると自然に治る!? 「冬季うつ」とは?
冬季うつ(冬季うつ病)とは季節性感情障害と呼ばれ、10月頃から春にかけて気分が落ち込み、抑うつ状態になることをいいます。
主な症状は、気分が落ち込む、気力がなくなる、何事も楽しめなくなる、イライラする、人と会いたくなくなる、外出するのが面倒になるといったものがあり、これらはうつ病で見られる症状と同じです。
その一方で、春になると症状が回復することや、日中に眠くなり睡眠時間が長くなる、食べ過ぎるというような、通常のうつ病とは違う特徴も見られます。
そのため、本人も周囲の人も冬季うつにかかっていると気づかないこともあります。
・今年だからこそ気をつけたい理由とは?
冬にうつ病にかかるのは、日照時間の短さが関係しています。
日光に当たることで脳内物質のセロトニンが生成されます。ところが、冬は日照時間が短く、屋内で過ごすことも多いために、セロトニンが十分に分泌されなくなってしまいます。
今年は新型コロナウィルスの流行により、生活や働く環境が大きく変わりました。
在宅勤務で外に出ない日があったり、休日もステイホームをしたりと、昨年までに比べると日光を浴びる機会が極端に減っているのではないでしょうか?
そんな環境の変化が体調や気分に変調をきたし、今年の冬に突然冬季うつを発症する場合もあるので注意が必要です。
・もし冬季うつになったら? 改善するための生活習慣とは?
重い症状が出る場合は、まずは専門機関を受診しましょう。主に、日照不足を補う「光療法」や投薬などの治療を行います。
治療を受けるほどではないけれど、気分が落ち込んでしまう・・・・・・という人は、まずは日光を浴びるようにします。
屋外に出なくても、カーテンを開けるだけでOKです!
それから、無性に甘い物が食べたくなる、食事が炭水化物に偏りがちになるのも冬季うつの特徴です。
セロトニンの生成を助けるトリプトファンを含む、魚、肉、豆類、バナナなどをとり、食事の栄養バランスにも気を配るといいでしょう。
また、ウォーキングなどの適度な運動も効果的だといわれています。
ただし、抑うつ状態のときに無理は禁物です。できる範囲で少しずつ取り組むようにしてください。