変化に気づいて早期ケア! 小さなうつサインとは?
気分が落ち込む状態が2週間ほど続くと、うつ病だと診断されることが多いです。
だからこそ、気分が晴れない本人も周囲の人も、早めにうつのサインに気づくことが肝心です。
そうすれば症状が深刻化する前に治療を受けることができ、心身のダメージの軽減や回復につながるからです。
今回は、早い段階で抑うつ状態に気づくための「小さなサイン」についてお伝えします。
・自分の心は見えにくい!? 気分の変化に気づく方法とは?
心は目に見えないものです。つらい気持ちを抱えていても、その人にしかわからないことがありますよね。
しかも、ストレスを感じていたり、仕事が忙しかったりすると、自分の気持ちであってもわからなくなることがあります。
心の状態を見つめるためには、1週間前や1ヶ月前と比較するといいでしょう。スケジュール帳などを見ながら、その頃と今の気分に変化があるかどうか振り返ります。
また、今の気分や考えを書き留めましょう。言葉で表現することで心の状態を客観的にとらえられるからです。
・小さなうつサインを見逃さない! 身だしなみに注目を
抑うつ状態が続くと体が疲れやすくなり、行動する気力がわかなくなります。そのため、身だしなみにも無頓着になってしまいます。
身だしなみからわかる「小さなうつサイン」には、このようなものがあります。
- シャツやスーツのシワが目立つ
- いつも同じ服を着ていたり、洗濯していなかったりする
- (女性)メイクをしなくなる
- (男性)ひげをそらなくなる
- 髪が伸びても美容室(理容室)に行こうとしない
このようなサインに気づいたら身だしなみの乱れを指摘するのではなく、体調を気遣う言葉をかけるようにしましょう。
・気分は表情や態度の「ノンバーバル」に出る
仕草や表情などの言語ではない部分に表れる気分や本心を「ノンバーバル(非言語)サイン」といいます。
「大丈夫」や「元気だよ」と口では言っていても、表情が暗いときは要注意です。
身近な人が抑うつ状態かもしれないと感じたときは、表情に注目するといいですね。
表情が暗い、顔がこわばっている、何を言っても反応が薄い(無表情)、些細なことで涙ぐむ、感情の起伏が激しい、いつも下を向いている、ため息をつく回数が多い・・・・・・。
このようなサインに気づいたら、まずは優しく接するように心がけてください。
セルフチェックをする場合は、鏡を見る回数を増やします。出勤前に自宅や駅で鏡を見たり、職場でお手洗いに行ったときに確認したりと、表情チェックを習慣化するといいですね。
それから、家族や友達などの身近な人と電話をするのもおすすめです。電話をしながら鏡で自分の表情を見ることで、今の気分を確認しやすくなります。
抑うつ状態が続くと、「人と話したくない」と感じるようになります。心を閉ざしてしまう前に小さなサインに気づくことが、うつ病の予防につながります。