目標を達成するための、「首尾一貫感覚」とは?

高い目標を掲げると達成できない。

だけど、簡単に達成できる目標で満足していいのだろうか?


このように、目標の設定に悩む人は多いのではないでしょうか。

今回は、部下や後輩のモチベーションを維持し、仕事のパフォーマンスを上げる、「ONE TEAM」になれる目標設定の方法をお伝えします。

・高ければいいわけではない! ちょうどいい目標の立て方とは?

医療社会学の教授であるアーロン・アントノフスキーが提唱した、「首尾一貫感覚」という感覚があります。

首尾一貫とは、最初から最後まで、ひとつの方針や態度で貫かれていることです。

首尾一貫感覚を持っていると、幸福感を得られる、困難な状況でも乗り越えられる、健康に過ごせると、アーロンは言っています。

つまり、良い状態で仕事ができるということです。

・「首尾一貫感覚」を使って目標を立てるコツとは?

首尾一貫感覚は、3つの要素に基づいています。

1つ目は、「把握可能感」といい、日常生活を予測可能なものとしてとらえられている感覚です。

たとえば、「コンペに勝って大口契約を取る」というのは、把握可能感が薄いといえます。

一方、確実に契約を継続できたり、前例があったりする仕事は、把握可能感を感じられます。

ですから、大口の契約を取る目標を立てると同時に、仕事内容が把握できている案件を増やす方法を考えるといいですね。


2つ目は、「処理可能感」です。これは、身の回りで起きたことに対して、「処理できる」と思える感覚です。

あまりにも大きな契約や未経験の仕事に対して、処理可能感を持つのは難しいでしょう。

だからといって、部下に大きな仕事をさせないというわけではありません。

処理可能感が薄いとストレスやプレッシャーを感じやすくなります。それを踏まえて、経験豊富な先輩社員とタッグを組むようにするなど、「処理できる」という安心感と自信を持たせることが大切です。

・チームが団結する3つ目の要素

3つ目は、「有意味感」です。日々の生活や目標に価値を見出し、積極的に取り組むことをいいます。

「この仕事が実現すれば、こんな風に人の役に立つ」というように、チームメンバーでビジョンを共有することで、有意味感を感じられるようになります。

また、仕事のどんなところにやり甲斐を感じているか、部下や後輩が「有意味感」を得られる瞬間についてヒアリングするのもいいでしょう。


首尾一貫感覚を感じられる目標は、達成できるイメージができるため、前向きに取り組むことができるはずです。

まずは、3つの要素についてチームで話すことから始めませんか?

協働

コラム一覧へ戻る