仕事を手伝えば報酬がもらえる!?「ピアボーナス」とは

忙しいときに仕事を手伝ってくれる同僚や後輩の存在は有り難いものです。

しかし、働き方改革が進み、就業時間内に仕事を終わらせなければならない環境では、人の仕事を手伝う余裕がないというのが本音でしょう。

今回は、最近注目されている「ピアボーナス」のメリットとデメリット、活用法についてお伝えします!

・評価されなかった仕事が見える化する「ピアボーナス」とは?

ピアボーナスとは、各社員が持っているポイント(報酬)を、仕事を手伝ってくれた人などに渡す評価制度のことです。

「◯時までに書類作成の仕事を手伝ってくれる人はいませんか?」と社内ネットワークで呼びかけたとします。そこで、「手伝います!」と名乗りを上げてくれた人にお礼として報酬が支払われる仕組みです。

報酬は給料とともに金銭として支払われる場合もあれば、ポイントとして貯まるなど、企業によって異なります。

導入している企業では、離職率が低下し、社員の仕事に対するモチベーションが上がったという結果も出ています。

・報酬をもらうとモチベーションが下がる!? ピアボーナスのデメリットとは?

モチベーションには、2つの種類があります。

報酬や人からの評価を与えられることで意欲が向上するのを、「外発的動機付け」といいます。

一方、「誰かの役に立ちたい」とか、「より良い仕事をしたい」という思いがやる気につながるのが、「内発的動機付け」です。


ピアボーナス制度の導入で気をつけたいのが、「アンダーマイニング効果」です。

これは、内発的動機付けによって起こした行動に対して報酬を渡すと、モチベーションが下がってしまう心理を指します。

それでは、内発的動機付けを維持するためには、どうすればいいのでしょうか?

・「見える化」で、協力して仕事を進められるチーム作りを

ピアボーナス制度を導入することで、周りの人に仕事を頼みやすくなり、協力したことが「見える化」するので、上司は部下やチームの総仕事量を把握しやすくなります。

すると、テキパキと仕事に取り組む人や面倒見がいい人に仕事量が偏らなくなり、協力して仕事を分担できるチームを作っていくことができます。

また、現状を把握したうえで、どのように変えていけばいいのか、部下の意見を取り入れることも大切です。

チーム全体で話し合うことが内発的動機付けにつながり、仕事に対する意欲がわくからです。


いかがでしたか?

ピアボーナス制度を導入するかどうかに関わらず、上司が部下の仕事や行動をきちんと見て、評価したり、コミュニケーションをとったりすることが必要不可欠だといえそうですね。

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