社会人必須の非認知能力とは?
高学歴で、入社試験もトップだったのに、顧客とうまく関係づくりができない。
有能なはずの後輩や部下を育てるときに、難しさを感じることはありませんか?
仕事では、時として学力よりも臨機応変に対応する力や、相手の心に寄り添う共感力が求められます。
つまり、「人間力」を磨く必要があるということです。
そして、それらの能力は才能ではなく、伸ばせるものです。
今回は、部下の人間力を磨くための5つの要素についてお伝えします。
・勉強ができてもダメ!? 「非認知能力」とは?
IQが高く、学校の勉強で発揮する能力を、「認知能力」といいます。
一方、日常生活や教育によって培われる、目標に向かって頑張る力や感情をコントロールする力などを、「非認知能力」といいます。
非認知能力は幼少期に受けた教育や人間関係に影響を受けている部分がありますが、社会人になってから伸ばすことも可能です。
・伸ばす? それとも補う? 魅力ある人物になる4つの要因
人間の特性を5つの基本的な要因にわけた「ビッグファイブ理論」をもとに、人材を育成するときに意識する点を見ていきましょう。
1.外向性
人に対して好意的な接し方ができる、活動的である、人と一緒に何かができることなどを示します。
外交的な性格の人には、人と関わる機会が多いような仕事を任せるといいでしょう。
あまり外向的ではない人は新規の顧客と関わるよりも、社内イベントの企画や会議で議長を任せるなど、社内の人との関わりを増やすといいですね。
2.開放性
感情を表す、創造力がある、アイディアを出せることなどを示します。
あまり意見を言わない人や、アイディアを出すのが苦手な人には、ブレインストーミングをするのが有効です。
多くのアイディアを出す練習をすることで開放性が磨かれ、積極的に発言する力も磨けます。
3.調和性
優しさや実直さ、相手のことを考えて行動できる力などを示します。
協調性がある人や、初めて部下や後輩を持った人に対しては、周りの人に対する気遣いを褒めるといいでしょう。
その人は、「上司が自分の行動を見てくれている」と実感し、自信を持って行動できるようになります。
4.誠実性
目標に向かって自己鍛錬する、秩序を守る、慎重に行動することなどを示します。
地道に努力している人に対しては、結果だけでなく過程をきちんと評価することが大事です。
先輩や上司に認められると、途中で投げ出さずにやり遂げる力を身につけることができます。
・長所と短所は表裏一体! 気をつけたい要因とは?
5.神経症的傾向
不安、傷つきやすさ、衝動性などを示します。
この傾向がある人はストレスを感じることが多いので、注意が必要です。
ただ、心配性だからこそ準備を怠らない、相手のことを気遣える繊細さがあるなどの長所を持っています。
ですから、落ち込んでいるときは話を聴き、長所は伸ばすようにするといいですね。
いかがでしたか?
部下や後輩の何を伸ばし、どんな部分を補えばいいのか、参考になればうれしいです。