部下の気持ちを理解する「共感テクニック」とは?
新入社員や若い部下と話していて、「何を考えているのかわからない」と感じることはありませんか?
若いからといって、理性よりも感情で行動するというわけではありません。
むしろ、年齢を重ねるほど、感情が豊かになっていくといわれています。
今回は、若手の社員と意思疎通をはかり、上手に付き合う方法についてお伝えします。
・年齢を重ねるほど人の気持ちがわかるようになる理由
人は仕事やプライベートで経験を積むほど、いろんな感情も体験します。
たとえば、喜び、悲しみ、悔しさ、恥ずかしさ、怒りといった、いくつもの複雑な感情を経験することで、人の気持ちがわかるようになるのです。
それに対して、若手社員はそれほど人生経験を積んでいないので、感情が乏しく感じられます。
ですから、部下が失敗したときや、落ち込んでいるときなど、感情を表したときは成長のチャンスとして活かすといいですね。
そんなときは頭ごなしに叱ったり、励ましたりするのではなく、聴き役に徹しましょう。
どんな風に感じているのか話すことで、その人も自分の気持ちや状況を整理しやすくなりますよ。
・もう一歩踏み込んで質問する「共感上手」のテクニック
新入社員の頃に同じような失敗をしたり、仕事で悩んだりした経験があると、自分のことを話したくなるものですよね。
それが部下にとってヒントになる場合もありますが、自分で考える機会を奪ってしまうことも・・・・・・。
そんなときは、「どうしてそう思ったの?」や、「もう少し詳しく話してもらえる?」といった質問をします。
相手の気持ちを引き出し、共感する話の聴き方を「パッシブリスニング」といいます。
部下が話しにくそうにしているときは、「若い頃に同じような失敗をしたからわかるよ」と言って気持ちに寄り添うといいですね。
・明るく1日を終えなくてもOK!?
若い部下や後輩が落ち込んでいるのを見ると、パーッと飲みに行って嫌なことを忘れたほうがいいと考える人は多いでしょう。
ですが、その考えには世代間のギャップがあります。
感情に関する心理検査が行われました。
笑顔などの「快」の表情と、怒りや悲しみなどの「不快」の表情をした複数の顔写真を20代~70代の男女に見せました。
すると、20代はそれぞれの感情に対する反応に大きな差は見られませんでした。
一方、70代では不快よりも快への反応が強く、ポジティブな感情を好むことがわかりました。
だからこそ、嫌なことがあった日はストレスを発散させたほうがいいと考えるのです。
しかし、若い後輩や部下にとっては、そのほうがストレスになる場合もあるので気をつけてください。
ひとりで考えをまとめたいときに、そっと見守るのが上司のつとめです。
このような接し方をしていると、部下との間に信頼関係が生まれます。
もう一歩仲良くなりたいときは、共感テクニックを使ってみてくださいね。