部下の個性を引き出すコミュニケーション術
人によって個性も得意分野もさまざまである。
部下や後輩を持つ人や、人材を育成する立場にある人なら、このように感じた経験があるのではないでしょうか?
苦手分野を克服することも大事ですが、長所を活かして得意分野を伸ばすのもいいですよね。
今回は、2つのタイプの部下の個性の引き出し方についてお伝えします!
・部下の「セルフモニタリング」の高さに注目する
自分自身を客観的に見ることを、「セルフモニタリング」といいます。
セルフモニタリングが高い傾向にある人と、低い傾向にある人では、興味を持つことや適している職種などがまったく違います。
まずは、その特徴を解説します。自分自身や同じチームの人の性格を思い出してみてくださいね。
《セルフモニタリングが高い人の特徴》
・周りの人に自分がどのように見られているのか気にする
・客観的に物事を見るのが得意
・流行に敏感である
・空気が読めて、臨機応変に対応できる
《セルフモニタリングが低い人の特徴》
・自分自身の内面に対する関心が高い
・信念や自分の世界をしっかりと持っている
・探究心があり、集中力が高い
・空気が読めないところがある
セルフモニタリングが高い人は、自分が他者からどのように見られているのか客観的に見る傾向があります。
一方、セルフモニタリングが低い人は、他者が自分を見るかよりも、自分自身がどのように感じるのかを重視する傾向があります。
・それぞれの個性が活きる仕事とは?
セルフモニタリングが高い人は、営業職や人と関わる仕事、顧客のニーズを引き出すのが得意です。
また、臨機応変に対応できるので、トラブル対応にも向いています。
セルフモニタリングが低い人は、研究職、エンジニアなどの専門性が高い仕事、問題の原因解明、コスト削減、品質改善などに向いています。
セルフモニタリングが高い人は、大勢の人の前で褒めるとモチベーションが上がりますが、セルフモニタリングが低い人は、ふたりきりでいるときに内面や考え方に理解を示したり、共感したりすることで信頼関係を深めることができます。
・苦手分野を伸ばす方法とは?
セルフモニタリングが高い人には、「なぜ、そのように考えるのか?」という理由やプロセスを明確化するような投げかけをするといいでしょう。
セルフモニタリングが低い人はチームを組むのが効果的です。多くの人と関わることで協調性が身につきます。
どちらのタイプが優れているというわけではなく、その人の考え方や性格の違いです。
部下の個性を活かした接し方をして、もともと持っている能力を引き出しましょう。