部下の自己重要感を高める関わり方

新たな気持ちで1年を始めたい。

やる気にあふれているはずの年明けに、表情がくもっている部下がいます。
あなたなら、どんな風に声をかけますか?

今回は、部下や後輩の「自己重要感」を高めるコミュニケーション術についてお伝えします!

・自己重要感は自分でしか上げられない

自己重要感とは、自分は人から必要とされていて、重要な存在であると感じられることをいいます。

仕事で成果を上げ、周囲の人から頼りにされていても、本人が「まだまだダメだ」と思っていれば自己重要感は高まりません。

成果や周囲の人の評価と本人の自己評価に差があることを、「認知の歪み」といいます。
「まだまだダメだ」と感じるのは、この認知の歪みが生じているからなのです。

特に、責任感が強い、完璧主義、長所よりも短所に目が向くといった性格の人は、自己重要感が高まりにくい傾向があります。

・仕事量を数値化することで、自分自身を客観的にとらえる

数値化することは、自己重要感を高めるのに有効です。
契約数、売上げ額、目標達成率などにより、「これだけの成果を上げた」と確認できます。

ただ、事務職などの数値化が難しい仕事や、結果が出るまでに時間がかかる場合、また営業職でも数字が伸び悩んでいるときなどは、自分の頑張りを確認するものがありません。
すると、「何の役にも立っていない」と感じてしまう人もいます。

自己重要感を高めるために、まずは1日の仕事量の達成度を数値化します。

やろうと思っていた仕事がすべてできなければ、「自分には能力がない」と思ってしまいがちなのが完璧主義な人です。

しかし、1日の仕事量の80%を達成している場合、「能力がない」といえるでしょうか?

そうして自分の仕事量を客観的にとらえられれば、認知の歪みを修整することができます。

上司として部下と関わるときは、80%達成できたことを認め、残り20%を達成する方法や、1日の仕事量に無理がないかどうかなどを話し合う時間を作るといいでしょう。

・悩みを聴こうとするのではなく、相談を持ちかける

自己重要感が低く、自信が持てずにいる部下を見ると、「励ましたい」と感じる人は多いでしょう。
ところが、上司に対して弱音を吐けなくて、本音を引き出せないということもあります。

そんなときは、上司のほうから部下に悩みを打ち明け、相談してみるといいですよ。

「実は、こんなことがあって・・・・・・。◯◯くんだったら、こんなときどうする?」というように、アドバイスを求めます。

すると、「上司もこんな風に悩むんだな」と知り、その人はホッとするでしょう。

そして、意見を求められることで必要とされていると感じられ、自己重要感が自然と高まります。


部下や後輩に自信を持たせるためにも、このような関わりを心がけてみてくださいね。

自己重要感

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