承認欲求を満たし、自主性を育てる褒め方とは?

2019年が始まりました。
部下や後輩のモチベーションを上げるためにも、昨年の頑張りを「認める」ことが大事です。

今回は、部下や後輩を承認するときの具体的な方法についてお伝えします。

・なぜ、部下の承認欲求を満たす必要があるのか?

アメリカの心理学者であるマズローが提唱した「五段階欲求説」はあまりにも有名で、仕事に取り入れている人は多いと思います。

なかでも、「承認欲求」は人間が持つ欲求の中で最も強いと言われています。

仕事で成果を上げて注目されたい、人からうらやましがられるような生活を送りたい、上司に有能だと思われたい・・・・・・など、仕事の原動力にもなる欲求です。

この承認欲求を理解するうえで忘れてはいけない点が2つあります。

1つは、事実と欲求は異なるということです。
目に見える結果を残さなければ、褒められないこともありますよね。
ところが、承認欲求が強い場合は、「こんなに頑張っているのに!」と不満が募ってしまいます。

2つ目に、承認欲求は自分自身で満たせないということです。
人から「承認された」という実感が、モチベーションにつながります。

だからこそ、部下や後輩を褒めることが必要なのです。

・承認欲求が満たされる具体的な褒め方とは?

承認するときは、「影響」と「感情」を伝えるのがポイントです。
その人の頑張りがどのような良い影響を及ぼし、それに対してどんな感情を持ったのか伝えるといいでしょう。

(例)
◯◯くんが間違いがないかチェックしてくれたおかげで、大きなトラブルが起こらなくてホッとしている。

△△さんが後輩の指導をしてくれたから、みんなが積極的に取り組むようになってうれしい。


このように影響と感情を伝えることで、「そんなに喜んでもらえるなら、これから続けよう」と自発的に行動を起こすようになります。

・欠乏感から自家発電へ! 自主性を育てることが自己実現につながる

マズローの五段階欲求説では、「承認欲求」が満たされると、「自己実現の欲求」に進みます。

承認欲求と大きく違うのは、自分自身で満たすことができる点です。

そのカギとなるのが自主性で、「お客様の役に立ちたい」と考えて行動することで、自己実現の欲求が満たされるのです。

人に満たしてもらわなくてもモチベーションが上がるので、やる気や集中力が続きます。

自己実現の段階まで部下や後輩を引き上げるためには、その人が工夫している点について質問するといいですよ。

(例)
◯◯さんの説明がわかりやすかったと、お客様が喜んでいたよ。
理解してもらうために、どんなことを心がけているの?


すると、次回もわかりやすい説明ができるだけでなく、後輩にノウハウを教えるといった行動につながることもあります。

昨年、一緒に頑張ってきた部下や後輩、同じ職場の人を承認し、今年も頑張れるような言葉がけをしましょう。

承認

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