「睡眠負債」は生産性を激しく低下させる!?

秋らしい気候になり、夜はずいぶん眠りやすくなりましたね。

ところで、あなたは十分な睡眠をとっていますか?

近ごろ、「睡眠負債」という言葉が話題になっています。

今回は、「睡眠負債」とその対策についてお伝えします。

・あなたの睡眠は何時間? ~睡眠負債とは?~

これまで、さまざまな機関や人により睡眠が研究されてきました。

現在では、働き盛りの成人にとって十分な睡眠時間は、7~8時間だといわれています。

「睡眠負債」とは、睡眠時間を十分にとれず、日々の睡眠不足が借金(負債)のように積み重なり、心身に悪い影響を及ぼすおそれがある状態のことです。

極端な睡眠不足ではなく、1日6時間程度しか寝られないという状態が続くのも、「睡眠負債」がたまっているといえます。

この小さな負債が積み重なることで、生活や仕事のパフォーマンスが低下し、うつ病やガン、認知症などにつながる可能性があるのです。

・睡眠負債が仕事に影響する理由

仕事が忙しくて徹夜をして、1日3時間睡眠などが続くと、通常よりも仕事のパフォーマンスが下がってしまいます。

また、このような状態では、睡眠不足からパフォーマンスが低下していることを実感したことがある人も多いでしょう。

一方、睡眠負債は日々のわずかな睡眠不足が原因なので、パフォーマンスが落ちていても気づきにくいという特徴があります。

アメリカで行なわれた実験によると、6時間睡眠を2週間続けた被験者の脳の働きは、2晩徹夜した人と同じレベルまで低下していたという結果が出ています。

しかも、徹夜で作業をした場合は一気にパフォーマンスが下がるのに対して、6時間睡眠の場合は、実験の最初の2日間は通常のパフォーマンスとそれほど変化がなく、少しずつ低下していくことがわかっています。

つまり、自分でも気づかないうちに、脳の働きが衰えているのです。

・睡眠時間が十分にとれている人は少ない!?

とはいえ、1日に7~8時間の睡眠時間を確保できるビジネスパーソンは少ないかもしれません。

平成27年に行なわれた国の健康調査では、1日の睡眠が6時間以下の人が4割近く、7時間以上睡眠をとっている人は全体の約1/4という結果が発表されています。

週末に「寝だめ」をしても、睡眠負債を返済できるわけではないので、日々の生活で睡眠時間を確保する必要があります。

・組織としての取り組みの第一歩とは?

まずは職場で睡眠時間と健康状態についてアンケートをとり、社員の心身の健康状態と睡眠時間を把握します。

また、日課などの同じ作業をするときに、かかる時間やミスの内容などを記録しておき、睡眠時間とパフォーマンスの低下の関係性を調査します。

こうすることで、組織全体で睡眠をとることの大切さを実感し、働き方を見直すことができるはずです。

まずは、睡眠時間の調査から始めてみましょう!

睡眠負債

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