「学習性無力感」からの脱出法とは?
自己効力感を上げたいけれど、失敗続きで自信を失ってしまった。
そんなとき、あなたはどうしますか?
次の挑戦をしたいけれど、失敗したら今度こそ立ち直れない……。
今回は、そんなときの対処法についてお伝えします。
・「学習性無力感」って何?
仕事で失敗が続くとか、試験に何度も落ちるというように、頑張っても良い結果につながらないときに陥りがちなのが「学習性無力感」です。
「自分は何をやってもダメだ」と無力感を覚えるようになり、自信を失い、何もしたくない状態が続くことをいいます。
また、上司や先輩から行動を否定されるとか、努力を認めてもらえないといった環境においても、学習性無力感を抱えることがあります。
・失敗が続いたときの対処法
ある状況に置かれたとき、反射的に起こる考えを「自動思考」といいます。
たとえば、「雨が降ってきた」という状況で、「服が濡れるから憂鬱だ」と自動思考が浮かぶとします。ですが、これはすべての人やすべての状況で起こる感情ではありません。
雨の日に割引サービスがあるお店に行く予定があるときは、「ラッキー」だと感じるでしょう。
このように自動思考は人や状況によって違い、変わりやすいものです。ところが、自動思考は何かが起こったときに反射的に浮かぶ感情や思考であり、「〇〇に違いない」と思ってしまいがちです。
そんな自動思考は、これまでの経験や価値観に基づいて作られます。
仕事で新規開拓ができなかった場合に、その原因を第一印象が悪かったせいだと考えたとします。これが自動思考です。
次の営業先では感じ良く振る舞おうと努力するものの、結果は惨敗。同じような事態が続くと自分のせいだという自動思考が強くなり、初対面の人とうまく話せなくなってしまいます。
・学習性無力感から抜け出し、自己効力感を上げる方法
学習性無力感から抜け出す方法は2つあります。
1つ目は自動思考を修正することです。
新規開拓が失敗したのは自分のせいではないと考えます。相手が忙しいときに訪問したのが原因だと仮定し、訪問時刻を変えるとか、メールフォームから問い合わせをするというように行動を変えます。
それで成功すれば自動思考を修正でき、「違う方法を試せばうまくいった」と自信が持てるでしょう。
2つ目の方法は、仕事以外で達成感を味わうことです。
学習性無力感の原因が、あなたが何をしても否定する上司だったとします。相手の性格や環境を自分の力で変えるのは難しく、なかなか学習性無力感の状態から抜け出せないかもしれません。
そんなときは、筋トレをするとか、趣味に没頭するなどして自己効力感を高めます。仕事のための知識をつけるとか、資格取得のための勉強をするのもいいですね。
達成感を味わうことで自己効力感が高まり、学習性無力感から抜け出せそうです。